2026.3.6
3月は転倒が増えやすい
― 春先の体の変化と高齢者の安全 ―
冬から春に季節が移り変わる3月は、気温差や体調の変化が大きく、高齢者の転倒リスクが高まる時期だと言われています。
中には、秋冬よりも転倒による傷害や死亡が増加する傾向が報告されている調査もあります。
特に春先は、屋外と室内の気温差や体の冷え、日常の活動量の変化などが重なりやすいとされます。
転倒は高齢者にとって、けがや骨折につながる大きなリスクです。
日本では、厚生労働省の人口動態データでも65歳以上の転倒・転落事故は高齢者の不慮の事故による死因の第1位になるほど深刻な事態が続いています。
自宅内では居間や寝室、玄関、階段、浴室など、日常のあらゆる場面で転倒が起こっています。
年齢が進むほど転倒リスクは高くなり、65歳以上の約3人に1人が一年に1回以上転倒するといった海外の調査結果もあります。
特に75歳以上や85歳以上では転倒の割合がさらに高くなる傾向があり、女性は骨密度の低下などの影響から男性より転倒しやすいという報告もあります。

転倒の原因は一つではありません。
筋力低下、バランス機能の衰え、視覚や聴覚の変化といった加齢による身体的な変化に加え、持病や薬の影響、環境要因が重なります。
慢性疾患や運動不足があると転倒リスクが上がるという統計もあり、身体機能の維持・向上が重要です。
介護現場では、3月のような季節の変わり目は、体調の微細な変化に気づきにくくなることがあります。
外出時の足もとや、室内の段差、浴室での滑りやすさなど、日常生活の中の小さな危険要素をひとつずつ確認し、安全な生活環境を整えることが大切です。
転倒を防ぐためには、定期的な体力づくりやバランス訓練、住環境の整理、履物の見直しといった予防対策が効果的です。
また、職員同士で日々の行動観察結果を共有し、介護計画に反映することも重要になります。
季節の変わり目にこそ、日常の安全対策を見直す習慣が、高齢者の生活の質を守り、安心した毎日につながります。

最後に ― 介護業界で働く私たちにできること
転倒は、特別な出来事ではなく、日常の延長線上で起こります。
だからこそ、介護業界で働く私たちにできることは、日々のケアの中で「いつもと違う」に気づき続けることではないでしょうか。
歩行の安定感、立ち上がりの様子、表情や反応の変化、衣類や履物の選択など、小さな違和感を見逃さずに受け止める姿勢が、転倒予防につながります。
また、その気づきを個人の感覚で終わらせず、申し送りやカンファレンスを通じて共有し、ケアや環境調整に反映させていくことも重要です。
季節の変わり目である3月は、リスクが高まる時期であると同時に、日常の安全対策を見直す好機でもあります。
高齢者の「当たり前の暮らし」を守るために、私たち一人ひとりの丁寧な関わりが、安心と安全を支える力になるのではないでしょうか。
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