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2023.12.18

サービス管理責任者の平均年収は?キャリアアップを狙う3つの方法

みなさん こんにちは

福マチ(福祉のお仕事マッチングサービス)職業紹介のコラム担当の”のりみ”です。

 

サービス管理責任者を目指す上で気になるのが年収や給与ではないでしょうか?

福祉業界の中でも比較的給与水準が高いと言われるサービス管理責任者ですが、実際にはどうなのか気になる方も多いでしょう。

 

今回は、サービス管理責任者の平均年収・給与・年代別の年収をご紹介しつつ、キャリアアップするための方法も解説していきます。

 

 

 

サービス管理責任者(サビ管)とは?サービスの品質管理を行う役割

 

サービス管理責任者とは、障害者総合支援法で障がい福祉事業所に配置されるサービス品質向上を担うポジションです。

 

 

配置基準は、療養介護・生活介護・自立訓練・就労移行支援・就労継続支援の事業所の場合は利用者60人あたり1人、グループホームの場合は利用者30人につき1人と定められています。

 

事業所の実務において中心的を担い、利用者の支援が適切に行われるためには不可欠な存在です。

 

 

 

サービス管理責任者になるには

 

 

サービス管理責任者になるためには、所定の実務経験と研修の修了という要件を満たす必要があります。

実務経験と研修の詳細について見ていきましょう。

参考:神奈川県サービス管理責任者等研修について – 神奈川県ホームページ

 

【実務経験】

  • サービス管理責任者の研修を受講するためには、以下のいずれかに該当する実務経験が必要です。

1.相談支援業務

以下の表に該当する障がい福祉・介護等分野のいずれかの施設・事業所で相談支援業務に従事した実務経験

※相談支援・・・身体または精神上の障がいがある人の自立に関する相談に応じて、助言・指導やその他の支援を行う業務

 

 

 

 

 

 

2.直接支援業務

下表の障がい福祉・医療機関・介護等の事業所で直接支援業務に従事した実務経験

※直接支援・・・身体または精神上の障がいがあり、日常生活を営むのに支障がある人へ入浴・排泄・食事その他の介護を行い、介護者・被介護者に対して介護に関する指導をする。または、日常生活の基本的動作の指導、知識技能の付与、生活能力向上に必要な訓練やその他支援などの業務

 

 

 

3.有資格者(国家資格等)

介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士等福祉系資格など指定された下表のいずれかの資格、または国家資格等を取得し、当該資格に関係する業務に従事した期間

 

 

 

【研修】

所定の実務経験がある方は、サービス管理責任者になるための研修が受けられます。(基礎研修のみ要件を満たす前から受講可能)

研修を受けるためには実務経験証明書の提出が必要ですが、自治体によって施設ごとの証明書が必要だったり、現在勤務している施設が過去の実務経験をまとめた証明書でよかったりと対応が異なります。

複数の事業所で勤務経験がある方が研修を受講する際は、勤務先の事業所がある自治体や研修事業者に事前にご確認ください。

 

・基礎研修

基礎研修は実務経験要件を満たす2年前から受講できます。

たとえば、相談支援経験に該当する業務に従事している人がサービス管理責任者になるには、5年間の実務経験が必要ですが、基礎研修は3年の勤務経験があれば受けられます。

その後2年の実務経験(OJT)を経て実践研修を修了し、サービス管理責任者として正式に配置されます。

辞職・病休などの理由で事業所の責に帰さない理由でサービス管理責任者が欠如するなど、やむを得ない理由の場合は一定の条件(※)を満たせば基礎研修後6ヶ月以上実務経験をすれば実践研修が受けられます。

 

※・・・相談支援業務または直接支援業務に3~8年従事している

基礎研修の内容は11時間の講義と15時間の演習・講義があります。

演習では事前に課題が出されるので、期日までに提出できるよう余裕を持って準備しておきましょう。

 

・実践研修

基礎研修後に原則2年間の実務経験を経ると、実践研修が受けられます。

実践研修も講義と演習があり、障がい福祉や他職種・地域連携・人材育成などに関する内容の研修を受講します。

講義・演習トータルの時間は14.5時間です。

 

実践研修を修了すると、正式にサービス管理責任者として事業所に配置可能になります。

 

 

サービス管理責任者と児童発達支援管理責任者の違い

 

サービス管理責任者と児童発達支援管理責任者は、どちらも利用者の支援のためにアセスメントや個別支援計画作成・評価などサービス提供の品質向上の業務を担当しますが、管轄の法律と支援の対象者が異なります。

 

サービス管理責任者は障害者総合支援法に基づき成人(18歳以上)の利用者が対象ですが、児童発達支援管理責任者は児童福祉法に準拠し、18歳未満の利用者が対象です。

 

 

サービス管理責任者の給料や年収は?

 

 

サービス管理責任者の給与(月収)や年収はどのくらいなのでしょうか?

支援制度の種類ごとの給与額や、業界内外の他職種について詳しく解説していきます。

 

給料

 

サービス管理責任者の1ヵ月の平均給料について、基本給と支援加算が付いた給与の平均額をそれぞれご紹介します。

 

【常勤の平均給与】

・基本給

厚生労働省が発表した令和4年度の障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果の概要によると、福祉・介護職員等ベースアップ等支援加算取得事業所の基本給の平均は以下の金額でした。

  • 令和3年12月:294,270円
  • 令和4年12月:307,850円

 

令和4年の基本給の平均額は307,850円と、前年よりも13,580円多い金額となっています。

支援加算制度など国の支援策の利用も進んでいますが、事業所単位でも待遇改善に取り組んでいることが分かります。

 

・平均給与

福祉・介護職員等ベースアップ等支援加算取得事業所が、上記の基本給に 福祉・介護職員等ベースアップ等支援加算制度を利用した手当と一時金を加算した場合の1ヶ月の平均給与は以下の通りです。

 

  • 令和3年12月:371,950円
  • 令和4年12月:391,950円

基本給と比較すると、大幅に金額がアップしていることが分かります。

「令和4年度の障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果の概要」によると、福祉・介護職員等ベースアップ等支援加算として支給された分は手当として支給する事業所が多いことが分かっており、それが基本給と平均給与の金額の差が大きい理由のひとつだと考えられます。

 

 

このように、1年という短いスパンでも基本給や手当等を含む給与の水準が上がっていることが分かります。

 

参考:令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果の概要

 

 

年収

 

先ほどご紹介した令和4年12月の時点でのサービス管理責任者の平均給与を年収に換算すると、

  • 福祉・介護職員等ベースアップ等支援加算取得事業所:4,703,400円となります。

 

 

サービス管理責任者の年収は他の職業よりも高い?

 

サービス管理責任者の給与は、他の障がい福祉の職種と比較しても高いのでしょうか?

各業種の給与を表で比較してみましょう。

 

 

こちらでも分かるように、サービス管理責任者の給与は障がい福祉業界の中でも、看護職員に次いで高い金額であることが分かります。

 

サービス管理責任者になるためには看護職員とは異なり、資格や特定の分野を専修する必要はありません。

現場での支援の実務経験をクリアして所定の研修を修了するとサービス管理責任者になれるので、障がい福祉業界でキャリアアップするためにサービス管理責任者を目指す方も多いです。

 

参考:令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果の概要

 

厚生労働省の「企業規模、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び企業規模間賃金格差」によると、日本の会社員の平均月収は、以下のようになっています。

 

小企業:279,900円

中企業:299,800円

大企業:339,700円

 

給与や年収は経験や勤続年数、常勤か非常勤かによっても変わりますが、サービス管理責任者の平均給与は日本の会社員全体の平均よりも高い水準であることが分かりました。

 

 

サービス管理責任者として年収アップを狙う3つの方法

 

 

サービス管理責任者として働きながら年収アップを狙うための3つの方法についてご紹介します。

 

手当支給がある職場なら資格を取る

 

手当が支給される事業所で勤務している方は、資格を取得して資格手当を取るのも給与アップに繋がります。

サービス管理責任者の場合、理学療法士・介護福祉士・社会福祉士等が資格手当の対象となることが多いようです。

 

ただし、資格手当の有無や、手当の金額は事業所によって異なります。

 

 

待遇の良い事業所に転職する

 

サービス管理責任者として年収アップを狙いたいなら、より待遇のいい事業所に転職するのもおすすめです。

 

給与額や手当などは、事業所によっても異なります。

現在勤務している事業所の待遇が仕事量と見合っていないと感じる場合、転職も視野に入れてみてもよいかもしれません。

 

 

年収アップにつながる転職先の選び方

 

転職先を選ぶ上で大切な2つのポイントをご紹介します。

キャリアや年収アップに繋げたい方はぜひお役立てください。

 

 

福祉・介護職員の処遇改善の加算を受けている

 

福祉・介護職員の処遇改善のために、厚生労働省が行っている加算を受けている事業所は給与水準が高い傾向にあります。

 

 

画像引用元:処遇改善に係る加算全体のイメージ(令和4年度改定後)

 

利用する加算制度や提供するサービスの区分によって交付率や金額が異なります。

詳細や最新情報はこちらからご確認ください。

 

福祉・介護職員の処遇改善 |厚生労働省

 

 

キャリアアドバイザーに相談する

 

転職サービスを利用して、キャリアアドバイザーに相談するのも待遇改善に繋がる方法のひとつです。

自分の強みを客観的に分析し、希望にマッチする転職先を案内してくれるので、全て自力でやるよりも手間や時間を省略し効率のよい転職活動ができます。

 

また、給与を含めた条件交渉をしてくれるところも多いので、個人では言いにくい待遇の条件も伝えやすいというメリットもあります。

 

 

福マチでは介護・障がい福祉のためのハイクラス転職をサポート

 

 

福マチでは、サービス管理責任者を始め介護・障がい福祉業界でのハイクラス転職をサポートしております。

 

サービス管理責任者へのキャリアアップや、サービス管理責任者としての転職をお考えの方はお気軽にご相談くださいませ。

福マチでは、介護・障がい福祉の現場を良く知るエキスパートがアドバイザーを務めているため、一般的な転職サービスと比較して、障がい福祉に特化した転職やスキルアップへのサポートが充実しています。

 

今回ご紹介したサービス管理責任者に関するサポートの例をご紹介します。

 

  • サービス管理責任者になるためのアドバイス

→障がい福祉の現場で働いている方がサービス管理責任者になってキャリアアップしたいという場合、今の状況からサビ管になるためのアドバイスを行います。

  • キャリア形成についての相談

→サービス管理責任者になった後のキャリアアップ・収入アップについて、アドバイザーが丁寧なヒアリングを行い、ひとりひとりにあった将来のビジョン設計をお手伝いします。

  • 異なる事業態への挑戦についての相談

→同じ障がい福祉サービスでも事業形態が異なると働き方は大きく変わります。サービス管理責任者として今とは違う事業形態に挑戦したいとお考えの方の相談も受け付けております。

  • 法令に関するサポートの相談

→サービス管理責任者として働いているがいまいち制度や基準が分からなかったり、制度についてあまり理解していないまま事業を運営していて不安がある、という方へ最新の法令や制度に基づいたアドバイスをしております。

 

また、福マチ登録者はスキルアップに繋がる可能性ラボの研修を無料で受講できます。

面接から入社後までサポートするアドバイザーは福祉業界経験者なので、各種手続きや業界の傾向についても熟知しております。

 

履歴書の書き方や面接対策はもちろんのこと、実務経験証明書取り寄せもフォローするので、初めて転職するという方もご安心くださいませ。

 

 

まとめ

 

サービス管理責任者は、提供するサービスの品質を管理する障がい福祉の事業所の実務において中心的な役割を担う責任ある立場です。

そのため、障がい福祉の職種の中でも給与水準が高いのですが、今より年収をアップさせるなら支援加算制度や各種手当などの制度を活用するとよいでしょう。

 

よりよい給与や労働環境の事業所への転職をお考えなら、福マチをぜひご利用ください!

現場出身のアドバイザーが転職先の希望から、将来的なビジョン形成、就業の不安点まで丁寧にヒアリングいたします。

まずは登録フォームから無料会員登録していただき、お気軽にご相談ください。

 

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