介護・障がい福祉のエキスパートが全面サポート

2025.12.1

心を支えるケアとして注目される『アニマルセラピー』 ~介護の現場に広がる笑顔と効果~

介護の現場では、身体へのサポートだけでなく、

利用者の「心に寄り添うケア」がより重要視されるようになっています。

 

認知症の進行による不安気分、孤独感、意欲の低下、コミュニケーションの難しさ……

そうした課題に直面する中で、近年、多くの施設で導入が進み、

大きな効果を生んでいる取り組みがあります。

それが “アニマルセラピー” です。

 

「普段は表情が硬い方が、自分から笑顔で犬に触っていた」

「会話がほとんどなかった利用者様が積極的に話し始めた」

「家族が驚くほど表情が柔らかくなった」

 

こんな声が多く寄せられ、介護・福祉分野でも注目を集めています。

 

 

◆ アニマルセラピーとは

 

アニマルセラピーとは、動物との触れ合いや交流を通じて、

心身の健康・生活の質向上を目的としたケア方法です。

 

医療機関、介護施設、障害福祉サービス、教育現場など

幅広い分野で活用が進んでおり、日本でも導入数は年々増加しています。

 

主に活躍する動物は下記の通りです。

 

・セラピードッグ(犬)

・うさぎ、猫、鳥など小動物

・乗馬療法で使用される馬 など

 

施設や利用者の状況によって選択されています。

 

 

◆ 介護現場で期待できる効果

 

 

◆ 実際の導入例

 

ある特別養護老人ホームでは、月1回、セラピードッグの訪問を実施。

普段、会話が少なく表情の変化が乏しい利用者が、

自ら犬の名前を呼び、優しく撫でながら笑顔で話し始めたというケースがあります。

 

その日を境に、レクリエーションへの参加が増え、

家族からも「表情が明らかに柔らかくなった」と喜びの声が寄せられました。

 

スタッフからは、

「利用者様の新しい一面を見ることができ、私たちも励まされました」

という感想も。

 

アニマルセラピーは 利用者だけでなく職員にも良い影響 をもたらします。

 

 

◆ 取り入れる際のポイント

 

導入にあたっては、以下の点への配慮が必要です。

 

・衛生・安全管理の徹底(動物の健康状態、清潔管理、アレルギー対応など)

・利用者への事前説明と同意

・動物に慣れない人・恐怖心がある人への配慮

・専門団体や訓練を受けたセラピストとの連携

 

適切な環境と安全な仕組みが整ってこそ、安心して取り組むことができます。

 

 

◆ 介護スタッフにとってのメリット

 

・利用者の笑顔や変化を感じられ、職員のやりがい向上

・コミュニケーションのきっかけが増える

・BPSDケアの選択肢として活用できる

・施設の特色・魅力にもつながる

 

アニマルセラピーは「介護の質を高める力」を持った取り組みです。

 

◆ まとめ

 

介護の現場では、

“心を動かすケア”が利用者と家族の満足につながります。

 

アニマルセラピーは、笑顔・会話・意欲といった

生活に欠かせない力を自然な形で引き出してくれます。

 

これからの介護は「支える」だけでなく

「心を元気にするケア」が求められる時代。

 

アニマルセラピーはその大きな一歩となるはずです。

ぜひ、今後のレクリエーションやケアの幅を広げるヒントとしてお役立てください。

 

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