
福マチ(福祉のお仕事マッチングサービス)職業紹介のコラム担当です。
生活習慣病を防ぎ、健康を維持するためには、バランスのよい食事が大切です。基本となる3つの栄養素を理解しておきましょう。
1. 糖質(炭水化物)
糖質は脳の主要なエネルギー源です。「炭水化物」は糖質と食物繊維を合わせたもので、主食に多く含まれます。
糖質不足が引き起こす症状
①疲れやすくなる: 糖質が不足すると、筋肉や肝臓に蓄積されたグリコーゲンがエネルギーに変換されますが、この量が少ないとエネルギー不足につながり疲れやすい状態になります。
②思考力の低下: 脳のエネルギー源はブドウ糖です。ブドウ糖が不足すると脳の栄養が不十分になり、思考力が低下しやすくなります。また、脳の栄養不足は睡眠にも影響します。
③肝臓への負担: 糖質不足でタンパク質が糖質に変換される際、アンモニアが生成されます。アンモニアは体に有害であるため、尿素に変換しますが、この際に肝臓に負担がかかります。
炭水化物を多く含む食品
ご飯、パン、スパゲッティ、うどん、そば、玄米、さつまいも、じゃがいも
2. 脂質
脂質はエネルギー源であり、細胞膜や神経組織、ホルモンの材料です。動物性と植物性があります。
脂質不足が引き起こす症状
①肌荒れや髪のパサつき: 脂質が不足すると細胞膜の機能が低下し、肌や髪に影響します。
②脂溶性ビタミン不足: ビタミンA、D、E、Kの不足。
ビタミンA・・・疲れ目予防、皮膚や爪の健康維持、免疫維持、感染病予防
ビタミンD・・・骨や歯の健康維持、筋力維持
ビタミンE・・・血管や細胞の老化防止、疲労改善、更年期障害の軽減
ビタミンK・・・骨の再石灰化、血液凝固作用
③エネルギー不足: 脂質はエネルギー効率が高いため、不足すると疲れやすくなります。
とくに高齢になってくると食事の量が減り、脂質の摂取量も自然と減ってしまいます。高齢者こそ脂質を意識的に摂る必要があります。
④免疫機能の低下: コレステロール不足が免疫機能に影響。
風邪や感染症にかかりやすい方は、脂質が不足している可能性があるため注意しましょう。
⑤気分の不安定: 脳の脂質不足が原因でイライラや不安を引き起こします。
私たちの脳は有形成分の約65%が脂質でできており、脂質が足りないと脳の働きが鈍ってしまいます。
脂質を多く含む食品
オリーブオイル、ごま油、アマニ油、サラダ油、バター、牛肉、豚肉
3. たんぱく質
たんぱく質は筋肉や内臓、皮膚、髪の毛など体を作る基となります。動物性と植物性があります。
たんぱく質不足が引き起こす症状
①筋肉量の低下: 筋肉が減少し基礎代謝が低下します。さらに、筋力や歩行速度の低下、身体活動量の低下につながってしまいます。
②意図しない体重減少: 疾病によって糖質を利用できない場合に体内にある筋肉がエネルギー源として分解されるため、意図しない体重減少を生じることがあります。
③疲労感: 代謝がうまくいかず、疲労感を感じやすくなります。
④むくみ: 体液バランスが崩れ、むくみが生じやすくなります。
⑤免疫力の低下: 生体防御に関わる免疫物質もたんぱく質の一種でできているため、たんぱく質が不足すると免疫機能が低下しやすくなります。
たんぱく質を多く含む食品
肉類、魚介類、卵類、大豆製品、乳製品
健康的な食事の実践
一汁二菜を意識した食事は、栄養バランスを簡単に整えることができます。
これからの季節、気温と湿度が上がり、食欲も低下しがちです。
三大栄養素(糖質・脂質・たんぱく質)を知り、バランスよく摂取し、健康な生活を維持しましょう。